1月24日(金)13:00~14:30に、家族リカバリープログラムの第3回を開催しました。
このプログラムは、ひきこもり状態にある方や障害のある方の家族に向けて、当事者にどう向き合うかだけではなく、「家族自身の生きやすさを大切にしていくには」を考える内容です。
講師は、引き続き東北福祉大学教授の黒田文先生にお願いしました。
第3回では、「修復的な対話」を学び、実際に体験するということをメインに行いました。
修復的な対話とは、お互いに異なりや共通性があることに耳を傾け、つながりを生み出そうとする対話のこと。お互いを尊重し、安心して話し合える安全な対話です。
そこで今回は、以下のルールを設けて、グループごとに分かれて対話を行ってみました。
・お互いを尊重する
・無理に発言しなくてよい
・相手の話をよくきく
・相手を非難しない
また、話せるのは「トーキングピース」を持っている人のみ。
トーキングピースとは、話し手を示す道具のことで、今回はスウェーデンの置物であるダーラナホースを用いました。
グループワークでは、「あなたを表すとしたらどんな色?」「自分の未来の色はどんな色でありたい?」など色と関係することをテーマに、お互いに考えていることを語り合いました。色のヒントとして折り紙を用いながら、自分の番が来たら「恥ずかしい」や「良い・悪い」などを深く考えず、とにかく頭に浮かんだものを自由に話します。
修復的な対話を試みると、「いずい」と感じる方もいるそうです。それは、普段から自由に話せているから。そういう方にとって修復的な対話は、少し窮屈なのかもしれません。しかし、普段から自由に話せない、意見を飲み込んでしまうという方もいます。そのため、対立場面やみんなで向き合っていく場面では修復的な対話のように「安心して話せる場所づくり」が大切なのかもしれません。
人は人の中で癒されます。
人と関わる中で、「修復的な対話」の経験を活かしていきたいですね。ちょっとした言葉や態度の変化が、人との関係をより温かなものにしてくれるかもしれません。
参加された方からは「時々難しいところがありましたが、今までとは別の視点から自分を見つめることができたと感じています。」「家族間での会話など少しは気づかいができるようになったように思います。」「自分の気持ちに目を向ける、自分の気持ちを知る、自分の気持ちを話す、私にはとても難しいことだと改めて思いました。周りを気にせず、自分に目を向ける癖を付けていきたいと思います。」などの感想が寄せられました。